個人事業主の経費【2026年版】ChatGPTは経費になる?電帳法・インボイスの実務対応まで解説

税金・社保・確定申告
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※本記事は筆者の実務経験(税理士事務所2年半・経理財務16年半・現在広告会社CFO)をもとに執筆していますが、最終的な判断は税理士や所轄の税務署にご確認ください。

個人事業主の経費判断は、2026年時点で「以前より複雑」になっています。

2023年10月のインボイス制度導入、2024年1月の電帳法完全義務化、そして2025年以降に急増したAIツールの普及——これらが重なり、「これって経費にできる?」という疑問が増えています。

本記事では、2026年時点で特に押さえるべき電帳法・インボイス・AIツールの経費化を中心に、実務経験者の視点で解説します。

📖 基礎的な経費一覧は2025年版をご参照ください。本記事は「2026年の変化点」に絞って解説します。

📌 この記事の要点

  • 2026年の経費判断で新たに押さえるべきポイントは3つ:電帳法の実務・インボイス2割特例の終了・AIツールの経費化
  • ChatGPT Plus・Claude等のAIサブスクは原則経費にできる(事業利用が条件)
  • 電帳法対応なしでも経費は否認されないが、税務調査リスクは上がる
  • インボイスのない領収書は2026年も所得税の経費として計上できる(消費税の仕入税額控除は別)
  • 会計ソフトを使えば電帳法・インボイス対応も自動化できる

📊 電帳法・インボイス対応も会計ソフトで自動化できます

freee・マネーフォワード・弥生はいずれも電帳法対応機能を搭載。スマホ撮影→自動仕訳→電子保存まで一気通貫で対応できます。詳しくは記事末尾の3社比較へ。

2026年の経費判断で変わった3つのポイント

1. 電帳法の実務ルール(2024年1月義務化から2年以上)

2024年1月から、電子取引データの電子保存が義務になりました。具体的に影響するのはこういうケースです:

  • Amazonや楽天で購入した時のメール・PDFの領収書
  • クラウドサービスの電子請求書
  • freee・マネーフォワードから発行された電子帳票

これらを「印刷して紙で保存」は原則NGになっています。

取引の種類 2026年の保存ルール
電子取引(ネット購入・電子請求書) 電子データのまま保存が必須
紙の領収書・レシート 紙保存でOK(スキャン保存も可)
スキャナ保存 要件を満たせば紙を廃棄できる
よくある誤解:
❌「電帳法に対応しないと経費が全部否認される」→ ペナルティのリスクが上がるが、即否認ではない
✅「Amazonの注文確認メールはそのままクラウドに保存すればOK」
CFO

CFO目線:電帳法対応は「外部ツールに任せる」が正解

社内で命名規則の整備を試みたこともありましたが、ルールが複雑でランニングの工数が大きくなりすぎました。最終的にはTOKIUM(経費精算・電帳法対応ツール)を導入したことで、一気に解決できました。導入自体は手間でしたが、トータルのコストで見ると明らかに正解でした。個人事業主の場合は会計ソフト(freee・マネーフォワード・弥生)のスキャン機能で十分対応できます。

2. インボイス2割特例の終了(2026年9月まで)

2023年10月から始まったインボイス制度の「2割特例」は、2026年9月30日が期限です。

2割特例とは:免税事業者がインボイス発行事業者に登録した場合、納税額を売上税額の2割に軽減できる特例。

2026年10月以降:2割特例が終了し、原則課税または簡易課税へ移行が必要になります。

経費側への影響:インボイスのない領収書(免税事業者からの仕入れ)は

  • 2026年9月まで:仕入税額控除の80%が適用可
  • 2026年10月以降:控除なし(消費税の話。所得税の経費には関係なし)
!

重要:インボイスがない領収書でも、所得税・住民税の「経費」としては引き続き計上できます。影響を受けるのは「消費税の仕入税額控除」だけです。消費税の申告をしていない免税事業者には実質的な影響はありません。

3. AIツール・クラウドサービスの経費化(2026年の新論点)

個人事業主が増えているAIツールの利用。これは経費にできるのか?

結論:事業に使っているなら原則経費にできます。

ツール 経費化の考え方
ChatGPT Plus(月額3,000円) 事業利用分は経費OK。プライベートと兼用なら按分
Claude Pro 同上
base44・ノーコードツール 業務システム構築目的なら経費OK
Notion・Slack等SaaS 業務利用はOK
Midjourney・Adobe Firefly デザイン・制作業務で使うなら経費OK
Amazonプライム 業務利用分のみ按分
按分の考え方:ChatGPT Plusを仕事70%・プライベート30%で使っている場合
→ 月額3,000円 × 70% = 2,100円を経費計上
CFO

CFO目線:私が実際に使っているAIツールとその経費処理

私はChatGPTとClaudeを日常業務で使っています。ChatGPTは経営判断の壁打ち相手として、Claudeはシステム開発の補助として使い分けています。

実際にAIで構築したツールは複数あります。勤怠管理ソフト(ジョブカンのCSVを取り込んで給与計算まで自動化)、社債の利息・償還期限の管理ソフト、会社の案件利益・給与データを統合して経営数字を分析するダッシュボード、そしてサイボウズからGWSへの60人分のカレンダー情報を移行するAPIツールなど。

これらは全て業務目的で開発・利用しているため、ChatGPT・Claudeのサブスク費用は全額経費計上しています(プライベートでの利用割合がほぼゼロのため按分なし)。

経費にできるもの一覧【2026年版・電帳法対応コメント付き】

基本的な経費の考え方は2025年版と変わりません。2026年版では各項目に電帳法の保存方法を補足します。

事務所・住居関連

費目 経費 電帳法での保存
家賃(自宅兼事務所) 按分でOK 振込明細を電子保存
光熱費 按分でOK 電子請求書は電子保存
通信費(ネット・スマホ) 按分でOK 電子明細は電子保存

デジタル・サブスク関連(2026年特有)

費目 経費 電帳法での保存
クラウド会計ソフト(freee・マネフォ・弥生) OK 電子領収書を電子保存
AIツール(ChatGPT・Claude等) 事業利用分OK クレジット明細を電子保存
Notion・Slack等のSaaSツール OK 電子請求書を電子保存
Adobeサブスク クリエイターはOK 電子領収書を電子保存
Amazonプライム 業務利用分のみ按分 Amazonの電子領収書を保存

経費にできないもの(2026年も変わらず)

  • 家族の生活費・食費・日用品
  • 所得税・住民税・国民健康保険料・年金保険料
  • 罰金・反則金
  • 完全にプライベートな支出

【2026年版】電帳法に対応した経費管理の実務

やること①:電子取引の保存フローを決める

電子領収書・請求書を受け取る
 ↓
クラウドストレージ(Google Drive・Dropbox等)に保存
 ↓
会計ソフトに取り込んで仕訳

やること②:ファイル名のルールを決める

電帳法では「検索できる状態」での保存が必要です。

推奨ファイル名:20260525_Amazon_1500円.pdf(日付_取引先_金額の形式)

やること③:会計ソフトのスキャナ保存機能を使う

freee・マネーフォワード・弥生はいずれもスキャナ保存機能があります。スマホで撮影するだけで電帳法対応ができます。

CFO

CFO目線:社内での電帳法対応で学んだこと

社内でファイルの命名規則の整備を試みたこともありましたが、ルールが複雑でランニングの工数が大きくなりすぎました。トータルで考えたらコストを抑えられるTOKIUMを導入した方が合理的という結論に至りました。導入自体は手間でしたが、結果的に正解でした。

個人事業主の方には、同じ轍を踏んでほしくないので伝えておきます。「自分で仕組みを作ろう」より「会計ソフトに任せる」が最短ルートです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 電帳法に対応していないと経費が否認される?

即否認にはなりません。ただし、税務調査で「電子取引データを電子保存していなかった」場合は、正当な理由がないと保存要件違反となり、青色申告の承認取消リスクがあります。早めに対応することを推奨します。

Q2. インボイスのない領収書は2026年でも経費にできる?

はい、所得税・住民税の「経費」としては引き続き計上できます。影響を受けるのは「消費税の仕入税額控除」だけです。消費税の申告をしていない免税事業者には実質的な影響はありません。

Q3. ChatGPTのサブスクは経費になる?

事業で使っているなら経費にできます。プライベートとの兼用なら利用割合で按分してください。領収書はクレジットカードの明細またはOpenAIからの電子領収書を電子保存しておけば問題ありません。

Q4. AIで作った成果物の外注費はどう扱う?

AIツール自体のサブスク費用は経費です。AI生成物を販売・納品した場合の収入は事業収入として計上します。「AIに仕事をさせた人件費」という概念はなく、あくまでツール利用料として扱います。

Q5. 紙の領収書はスキャンして原本を捨てていい?

スキャナ保存の要件(解像度・タイムスタンプ等)を満たせば、原本廃棄が可能です。ただし要件が細かいので、会計ソフトのスキャン機能を使うのが最も確実です。

Q6. 電帳法の対応が面倒すぎる場合はどうすればいい?

会計ソフトに任せるのが現実解です。freee・マネーフォワード・弥生はいずれも電帳法対応機能を搭載しており、スマホ撮影→自動仕訳→電子保存まで一気に対応できます。

まとめ

2026年の個人事業主の経費:3つの変化点

  • 電帳法:電子取引データは電子保存が原則。会計ソフトで自動化が現実解
  • インボイス:2026年9月で2割特例終了。所得税の経費には影響なし
  • AIツール:事業利用分は経費OK。按分と電子保存を忘れずに
  • 基礎的な経費一覧は2025年版も合わせてご参照ください

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