※本記事は筆者の実務経験(税理士事務所2年半・経理財務14年・現在広告会社CFO)をもとに執筆していますが、最終的な判断は税理士や所轄の税務署にご確認ください。
「副業の経費って、どこまで認められるの?」——サーバー代や通信費、PC、書籍、打ち合わせ代、さらには自宅家賃の家事按分まで、判断に迷うポイントは多いです。
本記事では、副業で必要な範囲に絞って「経費にできるもの・できないもの」を一覧で整理し、家事按分のやり方や10万・20万・30万円の備品の線引きまで、実務経験者の視点で解説します。
📌 この記事の要点
- 副業の経費判断は「必要性・区分(按分)・金額帯」の3つで決まる
- 私用と兼用のもの(通信費・家賃など)は業務分だけを按分して計上
- 備品は10万・20万・30万円の金額帯で処理方法が変わる
- 自分への日当・家族への家賃・日常の食事は経費にできない
- 会計ソフトを使えば按分計算・電子保存も自動化できる
まず結論:判断ルールはこの3つだけ
- 必要性:収入を得るために直接必要な支出か
- 区分:私用と兼用なら按分(家事関連費)で業務相当部分のみ
- 金額帯:備品は10万・20万・30万円に応じて処理を使い分け
一覧表:副業で「経費にできる/グレー/NG」
| 項目 | 判定 | メモ |
|---|---|---|
| サーバー代/ドメイン/SaaS | ◯ | ブログ・アフィ運営等の必要性が明確 |
| 書籍・有料note・セミナー | ◯ | 業務関連の範囲で(趣味性が強いと不可) |
| 外注費(デザイン・記事) | ◯ | 支払先・内容・金額を記録 |
| 通信費(スマホ・ネット) | 按分 | 業務使用割合で按分(使用日数等で合理的に) |
| 自宅家賃・光熱・水道 | 按分 | 作業面積/時間などで按分。家族へ払う家賃はNG |
| 交通費・出張費 | ◯ | 旅程・目的をメモ。自分への日当は不可 |
| 接待・打合せの飲食 | ◯ | 相手・目的が明確なら可。自分だけの食事はNG |
| PC・カメラ・周辺機器 | ◯ | 金額により処理が変わる(後述)。私用兼用は按分 |
| 衣服・化粧品 | 原則× | 作業着・制服等は◯。私服・身だしなみは不可 |
| 税金・罰金 | 原則× | 事業税は◯。所得税・住民税・罰金は不可 |
家事按分の基本(自宅・通信・車両など)
私用と業務で兼用しているもの(家賃・通信費など)は、業務上必要だった部分のみを根拠資料にもとづいて区分します。これを「家事按分」といいます。
- 按分の考え方:作業スペースの面積比、作業時間比、使用ログなどで合理的に区分する
- NG例:生計を一にする配偶者や親に払う「家賃」を経費にすることは不可
- 記録のコツ:レシートの他、相手・目的・時間・移動経路などをメモ(出金伝票やメモでOK)
備品の線引き:10万/20万/30万円の使い分け
| 金額帯 | 処理方法 |
|---|---|
| 10万円未満 | 購入年に全額経費(消耗品費) |
| 10万〜20万円未満 | 一括償却資産として、取得年から3年間で均等に経費化 |
| 10万〜30万円未満 | 青色申告かつ中小事業者等なら、年間合計300万円まで取得年に全額経費(少額減価償却資産の特例) |
| 20万円以上(特例不適用) | 耐用年数で減価償却(例:パソコン4年) |
※税込/税抜の判定は経理方式によります(免税事業者は税込)。
例:PCを買ったとき
・180,000円のデスクトップ → 一括償却(3年均等)
・250,000円のPC(青色・特例利用)→ その年に全額経費(年間合計300万円まで)
・250,000円のPC(特例使わない/使えない)→ 耐用年数4年で減価償却
CFO目線:副業こそ「青色申告」で30万円特例を活かす
副業でPCやカメラなど高めの備品を買うなら、青色申告の「30万円未満一括経費」の特例が効いてきます。25万円のPCを買った場合、白色だと4年に分けて償却ですが、青色なら買った年に全額経費にできます。副業の所得が伸びてきたら、早めに青色申告に切り替えるのが、節税の面では合理的です。
旅費・交通費・飲食の実務
- 旅費・宿泊費・交通費:副業の用件に通常必要な範囲はOK。旅程・目的の記録を残す
- 日当:従業員へ支給する日当は要件次第で可。一方、自分自身への日当は経費にできない
- 飲食:取引先との打合せ・接待は可。自分だけの食事は生活費で不可。相手・目的・人数をメモ
領収書・保存(電子可)
- 青色申告の保存期間:原則7年(請求書など一部5年)
- 電子帳簿保存法:一定の要件を満たせば、紙の領収書をスマホ撮影やスキャナで保存できる
- コツ:クラウド会計にレシート画像をアップ→仕訳と紐付け→月次で棚卸。検索しやすさを重視
グレーゾーン対策:記録の書き方テンプレ
【相手】(打合せの場合)A社◯◯さん
【期間・場所】2025/◯/◯〜◯/◯、渋谷〜新宿
【判断】業務必要性あり。私用混在なし/あり(◯%按分)
よくある質問(FAQ)
まとめ
副業の経費の要点
- 判断は「必要性・区分(按分)・金額帯」の3つ
- 私用兼用は業務分だけ按分。記録を残すことが大切
- 備品は10万・20万・30万円で処理が変わる
- 自分への日当・家族への家賃・日常の食事はNG
- 青色申告なら30万円未満一括経費の特例が使える
📊 副業の経費管理・確定申告も会計ソフトで効率化
按分計算・レシートの電子保存・確定申告書の作成まで、会計ソフトを使えば一気に効率化できます。freee・マネーフォワード・弥生はいずれも対応。
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※本記事は一般的な目安です。個別の判断は税理士や所轄の税務署にご確認ください。
広告会社CFO|実務16年半|税理士試験4科目合格。
2026年4月に第一子が誕生、39歳のパパCFOとして育休・家計・税金をリアルに発信中。
個人事業主・副業者・主婦のための税金・社会保険情報を実務目線で書いています。


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